「熱海だからこそ」残せる、ふたりだけの物語
先日、熱海でフォトウェディングの撮影を行いました。
今回の撮影を終えて、カメラマンさんから届いた写真を一枚一枚見ながら、私はあることを強く感じました。
それは、
「私がやりたかった熱海フォトウェディングは、これだったんだ。」
ということ。
今日は、実際の撮影の様子というよりも、私が3年前に「熱海フォトウェディング」を立ち上げた理由と、今回の撮影を通して改めて気づいたことを書いてみたいと思います。
3年前に立ち上げた「熱海フォトウェディング」
私は幼少期から20歳まで、熱海で過ごしました。
だから、熱海の街は私にとって特別な場所です。
海があり、山があり、温泉があり、昔ながらの商店街や路地裏があり、どこか懐かしい雰囲気が残っている。
ウェディングプランナーとして、これまでたくさんの結婚式やフォトウェディングに携わってきました。
そしてコロナ禍をきっかけに、ブライダル業界ではフォトウェディングの需要が大きく高まりました。
東京駅をバックに、ウェディングドレス姿で撮影する新郎新婦もたくさん見かけるようになりました。
もちろん、東京駅を背景にした写真は素敵です。
私も素敵だと思います。
ただ、同時にこんなことを感じるようになりました。
「新郎新婦は違うのに、写真を見るとどこか似て見える。」
これは決して、東京駅で撮影することを否定しているわけではありません。
ただ、フォトウェディングの選択肢が増えている今だからこそ、
「もし私が花嫁だったら、人とは少し違う場所で撮影したい。」
そんな気持ちが芽生えたのです。
そこで思い浮かんだのが、私が20歳まで過ごした熱海でした。
海も山もある。
自然もある。
そして、どこか懐かしいノスタルジックな街並みも残っている。
和装でもウェディングドレスでも、その街の中にふたりがいるだけで、ひとつの物語になるのではないか。
そんな思いつきから、3年前に「熱海フォトウェディング」を立ち上げました。
でも、思うようにはいかなかった
とはいえ、3年前に立ち上げた「熱海フォトウェディング」は、思うように流れに乗ることができませんでした。
今振り返ると、その理由も少し分かるような気がします。
当時の私は、
「オシャレにしたい。」
「万人に素敵だと思ってもらいたい。」
「誰が見ても素敵だと思う写真を作りたい。」
そんな気持ちが強かったのだと思います。
もちろん、それは悪いことではありません。
でも、今振り返ると、そこには少し「人からどう見られるか」という意識があったように思います。
自分が「これが好き」「これが素敵」と思う感覚に、自信が持てていなかったのかもしれません。
だから、
「自分が好きなもの」よりも、
「他人から見て素敵だと思われるもの」
を追いかけていたのだと思います。
今回の撮影で、見えなかった景色が見えた
そんな中、今回ご依頼くださったご新郎ご新婦と、撮影に携わってくださったカメラマンさん、ヘアメイクさんと一緒に、熱海で撮影をしました。
そして撮影後、カメラマンさんから送られてきた写真を見て、私はハッとしました。
「これだ。」
そう思ったのです。
写真を見ながら、
「私は、熱海でしか撮影できないフォトウェディングを作りたかったんだ。」
と、改めて気づきました。



もちろん、オシャレな写真も素敵です。
でも、私が本当に残したかったのは、単純に「素敵な写真」だけではありませんでした。
熱海という街だからこそ生まれる景色。
熱海だからこそ感じられる空気。
ふたりが街を歩き、海を眺め、知らない路地を歩きながら過ごす時間。
そこに、そのふたりにしかないストーリーが生まれる。
私は、そんなフォトウェディングを作りたかったのだと思います。
「完成されすぎていない」熱海だからこそ
「熱海」と聞くと、「ノスタルジック」という言葉を思い浮かべる方もいるかもしれません。
でも、私が好きなのは、単純に「ノスタルジックでオシャレだから」ということではありません。
熱海には、完成されすぎていない魅力があります。
海沿いの景色だけではなく、昔ながらの街並みがあり、細い路地があり、地元の人たちが暮らす日常があります。
観光地としての熱海だけではなく、「街」としての熱海がある。
そこに、ふたりが旅をするように入り込んでいく。
すると、写真だけではなく、
「この日にふたりで熱海を歩いた。」
「こんな場所を見つけた。」
「こんな景色を一緒に見た。」
そんな記憶まで残すことができるのではないかと思っています。
もちろん、私ひとりでは完成しません。
ふたりの自然な表情を引き出してくれるカメラマンさん。
その人らしい美しさをつくってくれるヘアメイクさん。
そして、その日を楽しむご新郎ご新婦。
それぞれの力が重なって、ひとつの物語が完成します。
「私が最高だと思えるもの」を届けたい
今回の撮影を通して、私はひとつの決意をしました。
これからの「熱海フォトウェディング」は、
「みんなに好かれるもの」
を目指すのではなく、
「私はこれが好き。」
「私はこれが最高だと思う。」
そう心から思えるものを、自信を持って届けていこうと。
きっと、好みは分かれると思います(笑)。
でも、それでいい。
誰にでも好かれるものを作るのではなく、
「こういうフォトウェディングがしたかった。」
「こんな写真を残したかった。」
そう思ってくださるおふたりに届けばいい。
3年前、思いつきから始めた「熱海フォトウェディング」。
今回の撮影を通して、ようやく私は、
「なぜ私は熱海でフォトウェディングをしたかったのか。」
その答えにたどり着けたような気がしています。
それは、
熱海を旅しながら、熱海でしか紡げない、ふたりだけの物語を写真に残すこと。
完成された美しさだけではなく、
その街で過ごした時間そのものを、思い出として残すこと。
そして何より、
「人と同じじゃなくていい。」
「自分たちらしくていい。」
そんなふたりの選択を、私はこれからも大切にしていきたいと思っています。
ウェディングプランナーとして20年。
これまでたくさんの結婚式に携わってきました。
そして今、私は少しずつ、
「人からどう見えるか」ではなく、
「自分は何を大切にしたいのか」
という視点で、仕事をするようになってきました。
今回の熱海での撮影は、そのことを改めて教えてくれた、大切な時間になりました。
これからの「熱海フォトウェディング」が、どんな形になっていくのか。
私自身も、今から楽しみにしています。



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